調性の色 その2
前回に引き続き調性についてです。
日本人って短調好きですよね。
私もその1人です。
元々、雅楽や民謡など昔の音楽は短調でできているからだと思われます。
余談。
雅楽には呂旋法3つ(長調)・律旋法3つの(短調)
の計6つの調子があります。
これをしっかり演奏できない楽師は、呂律がまわらないと言われたそうです。
ピアノを弾くときの調号は長調・短調ともフラット3つまでが一番弾きやすく感じます。
黒鍵右側のシャープを探すより、左側のフラットのほうが、咄嗟の行動がしやすいです。
人間の手の指の並びも「孤」を描いているため
人差し指、中指、薬指は自然と黒鍵の上に乗ります。
実は、白鍵ばかりの曲より弾きやすいです。
ところで、私の一番好きな調性の曲、それはズバリ、アニメ[花の子ルンルン]の主題歌です。
40代にしかわからないでしょう。
ごめんなさい…
この作曲者、小林亜星さんです。
♪ル、ル、ルンルンルン~とト長調で鼻歌まじりの可愛らしさで始まるのに、すぐにト短調へ移りいろいろな花言葉の説明へ…
このト短調が急すぎるのに、すぐに悲しさに追いつけます。笑
しかし、またすぐにト長調に戻り、主人公ルンルンの前向きな性格が復活します。
このように数分の曲中で、ジェットコースターのように人の気分を変えてしまうのが[花の子ルンルン]であり、転調のなせる技だと思っています。
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